伝承医学を理解することができなかった

日本では、明治の維新政府がドイツ医学の導入を決め、それ以降はひたすら西洋医学の探究に力を注いできました。しかしながら、日本には歴史の長きにわたって、中国の思想や文化が流入し、発展してきたという背景がありますから、東洋医学の信奉者は変わらず存在していました。ただし、日本の医学の「本流」ではないという扱いにされていたのです。

それが、医学の世界でも正式に研究・認知されるようになったのは、もちろん東洋医学者のたゆまぬ努力があったからですが、純粋な気持ちで真実を追い求める、多くの西洋医学者たちの貢献によるところも大きいのです。彼らは東洋医学の効果を素直に受け止め、なんとか科学の言葉でこの学問を説明できないかと努力を重ねました。そして、東洋医学を正式に日本の医学の現場で利用するために尽力したのです。日本の医学界が東洋医学を無視できなくなったのには、きっかけになるいくつかのできごとがありました。そのひとつは、昭和弱年、東京女子医科大学で行われたハリ麻酔の外科手術です。患者は妊娠7か月でしたが心臓病を抱えており、ふつうの麻酔を使えず、非常に危険な状態であったといいます。この場合、ハリ麻酔以外に母子が助かる道はないということで使用が認められたわけですが、たった8本のハリによる麻酔で無事に開腹手術が行われたという報告は、医学界に衝撃をもたらしました。

また、東京電機大学でサーモグラフィ(体の表面温度を測定する装置)と脳波の測定によって気のエネルギーを科学的にあらわそうという試みがなされたり、日本医工学治療学会で気功シンポジウムが開かれたりと、東洋医学を認知させようという活動は日本中で活発になりました。
さらに、検査技術が発達したおかげで、東洋医学的な治療が実際に効果を上げているということが、客観的に実証されるようになったのです。

今になっていえることですが、それまでの科学者たちは、科学の力がおよばなかったために、伝承医学を理解することができなくて否定していたのです。優位に立っていたつもりの科学が、ようやく伝承医学を理解できるほどに発達したというこの現象は、なんとも皮肉なものです。
また、現代は高齢化社会が進んで、老化による体の不調を訴える患者さんが多くなりました。アレルギーなど体質による現代病もどんどん増える一方です。これらはなかなか西洋医学で解決しづらい問題であり、観吐法をはじめとした東洋医学に治療の期待が大きく寄せられています。

このような流れがあって、現在では多くの総合病院でも鋪灸・気功・マッサージを中心とした、東洋医学の治療が受けられるようになりました。

このように西洋医学と東洋医学を併用して治療にあたろうという動きはたいへん喜ばしいことです。どちらも得意な分野、苦手な分野がありますから、それを見極められるプロが適切な治療法を指示するのが確実です。しかしながら、ふだんから観吐法によって健康を整え「未病」の段階で処置をしておけば、いちばん安心なのではないでしょうか。

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